センサの入力と出力を逆転させるとアクチュエータになる。アクチュエータを逆に考えるとセンサになる。有名な例がピエゾ素子である。ピエゾは“圧力の”という意味で、圧力をかけて歪みが生じると電荷(電圧)が発生し、力センサとして働く。逆に電荷(電圧)を与えると歪みが生じ、アクチュエータとして働く。これは図(a)の上図の式に示すように、歪みが力と電圧とで決定されると考えれば、歪みがゼロなのが力センサ、力がゼロなのがアクチュエータである。もちろんアクチュエータにも力が働くから、歪みが設定値になるようにフィードバック制御することが必要になる。また、図(b)のペルティエ素子も好例である。電流を流すとAとBの異種の導体の接点で熱の吸収が起きるので、冷却素子に用いられる。逆に、異種の導体の接点で温度に応じた熱起電力が発生し、熱電対として用いられる。(参考文献:中尾政之、畑村洋太郎、服部和隆「設計のナレッジマネジメント」日刊工業新聞社)


図 センサはアクチュエータに

 ε:歪み、F:力、V:電圧、k1およびk2:定数

【思考演算の説明】
 入力と出力を交換することで、有効な機構が考えられる。他の例として、磁気ディスク装置やビデオデッキなどの磁気ヘッドは、記録時に電磁石の磁場発生コイル(アクチュエータ)となり、再生時は電磁誘導のサーチコイルとなる。