自動車の衝突安全性向上のため、従来は車体部品の板厚増加や、図1左図のような補強部材の追加が行われてきた。今回、薄板鋼板のプレス成形後に、右図のような局部的な高周波焼入れを実施することで、補強部材を廃止し、1〜2kgの軽量化と低コスト化を実現した。
鋼板への高周波焼入れで補強部品を廃止した
【設計のアドバイス】
図2は高周波焼入れによる引張り強さの変化を示す。このような部分強化により、複雑な形状の車体部品に求められるプレス加工の容易性と高強度化による軽量化とが可能となる。
【思考演算の説明】
部品の表面に高周波焼入れで残留応力層を付加し、全体の強度を向上させた。