試作車の耐久試験で、鋳物車体部品に亀裂が発生した。調査したところ、図のように、鋳物のパーティングライン(型の合わせ目)にできるバリ部分が、疲労破壊のクラックの起点となっていた。パーティングラインによるバリは通常、グラインダで削除するが、この時の亀裂部位では工具が入りにくいので削除できず、しかも荷重によって高引張応力が働き、疲労してしまった。


図 鋳物車体部品の亀裂部位

【設計のアドバイス】
 鋳物のパーティングラインは、高応力部位に当たらないように設計する。また、後加工であるバリ取り処理は、応力集中を避けるため大変重要である。