濡れたタイル上に裸足で立った状態で、電子装置の金属ケースに触れたところ、指先に軽いショックを受けた。図のように、電源回路の雑音防止用コンデンサを流れる電流が、人体を経由し大地へ流れた。しかし、人体で感知できるレベルの電流(実測値:負荷抵抗2kΩで0.28mA)であった。対策として、雑音防止用コンデンサの容量を下げて、電流が人体に感知できないようにした。


図 雑音防止用コンデンサによる感電

【設計のアドバイス】
 電子装置から発生するノイズの防止や、外部ノイズの電子装置への侵入防止のため、電源ラインとアース間にノイズ・バイパス・コンデンサを設けることが多いが、このコンデンサを通して漏えい電流が流れる。電流値は安全規格を満足するだけでなく、出来るだけ人体で感知しないレベルにする。