半導体デバイスが、ときどき誤動作した。調査の結果、図1のように、READY出力をONにしたとき、CR発振回路のクロック波形およびGND電源波形に異常が発見された。図2のように、容量負荷からの放電電流で、LSI内部に挿入したラッチアップ防止抵抗(160Ω)に、電源ノイズが発生したことが原因であった。対策として、図2のように、プルダウン抵抗(10kΩ)を追加した。


図 1.READY出力ON時のクロック波形


図 2.半導体デバイスの不具合と対策

【設計のアドバイス】
 半導体デバイスに容量負荷を付けて基板に実装する場合、容量や負荷の端子の選び方を間違えると、かえってノイズが発生する恐れがある。一般にノイズの大きさは、電源電圧、容量負荷、インピ−ダンス、周囲温度の影響を受ける。対策としては、ノイズ発生個所を避けてラッチするようにシステム的に対応するほか、抵抗を入れたり容量負荷を抑えるなど、過渡電流の低減方法が有効である。