電子機器で動作不良が多発した。調査の結果、絶縁しているはずのパワートランジスタのケースと放熱板とに導通がみられた。図1のように、ねじを締め付けするとき、アルミの放熱板のねじ加工で発生する切り屑やバリが挟まり、トランジスタのケースと放熱板とが短絡していた。対策として、図2のように、ブッシュのスカート長を長くし、絶縁シートの穴径を小さくし、ねじの切りくずが入り込まない構造とした。


図 1.トランジスタ取付構造と取付ねじ部断面(対策前)


図 2.取付ねじ部断面(対策後)

【設計のアドバイス】
 切り屑は貫通していない穴の中や、ボルトで締結した合わせ面に隠れていて、洗浄でも出てこないことが多い。