図1のような、コイル設置用のストッパを製作し抜き取り検査したところ、内側の隅肉溶接の長さが不足していることが判明した。このストッパは、大量生産(1000個)のため自動溶接で製作された。しかし、ストッパ縦リブの内側の幅が狭く先細りで、自動溶接機のノズルがリブに干渉するため、溶接長が不足した。つまり、構造上、内側から溶接すると歪が発生するので、外枠から順に組立・溶接を行っていたが、当然、縦リブは箱の中の溶接になって、ノズルが入らない。そこで溶接不足分を、手動の溶接で補った。(参考文献:「溶接構造物の実際」産業図書)
【設計のアドバイス】
生産量によって、加工方法を考慮した設計が必要である。図2に、箱型構造物内側の溶接を廃止し、外側溶接とした対策例を示す。