図1のような、電動モータで台形ねじを回転し、ナット(テーブル)を移動する調整装置を作った。停電時、保守のために整備しようとしたが、電動モータが動かず、ナットを移動することが出来なかった。対応として、図2のように、電動モータと台形ねじとをカップリングで結合しておく。保守時はカップリングをはずして、予め台形ねじの先端に施しておいたレンチ用六面加工を用いて、手動で回転する。


図 1.電動モータによる台形ねじ移動装置(対策前)


図 2.電動モータによる台形ねじ移動装置(対策後)

 整備時、カップリングでモータとねじとの結合を外し、レンチでねじ軸を手動で回転させて、ナットを移動する。

【設計のアドバイス】
 工場設備では、停電時に保守点検整備することが多い。したがって電動装置の整備個所は、手動でも動かせるように設計する。

【思考演算の説明】
 メンテナンスをひとつの主要機能と考えれば、本例の対応はその機能を満足する要素機構として、必要不可欠なものである。