レール上を走行する搬送台車が脱線した。図1のように、レール上に地金や石などの障害物が付着していたためで、その障害物に台車が乗り上げた。対策として、図2のように、台車進行方向の先頭部にスクレーパを設け、車輪が通過する前に、障害物を除去した。


図 1.搬送台車の脱線状況


図 2.脱線対策

 ダストシールと呼ばれるフィン付きのプラスチックシールが広く使われているが、これも本例のスクレーパと同じ機能を有している。

【設計のアドバイス】
 使用状況が、常にベストとは限らない。使用環境での条件変化を予測すること。

【思考演算の説明】
 耐衝撃性を高めるために、剛性を上げるのではなく、障害物を除去する作用を衝突前に付加した。