作業機ポンプでキャビテーションが発生した。図のように、吸込み側の配管が直角曲がりで、かつ油圧ポンプ入口での分岐が直角のため、吸込み側配管の抵抗が大きく、吸込み圧が許容値以下となったことが原因であった。


図 キャビテーションの発生とその対策

 曲がり部では直角でなく、大きな曲率をとり、分岐部では分岐角度を小さくする。

【設計のアドバイス】
 油中に、空気が大気圧下では通常体積比で5〜8%溶解しているが、その空気が局所的圧力低下によって微細な気体の核として析出・遊離して、気泡が生じる現象をキャビテーションという。これらの気泡は、その油が再び圧力の高い場所に達すると、急激に消滅し、その際、局部的に数10MPaの高圧力が発生し、機械の振動や腐食などの原因となる。