図のような、パイロット切り替え弁でアクチュエータを操作する回路で、ポンプに亀裂が生じ、油漏れが発生した。パイロット切り替え弁スプールがONからOFFに切り替わる時、 スプールがオーバーランし、ポンプ吐出側が閉じ込み状態となり、ポンプの許容圧力を超えるサージ圧が発生した。対策として、スプールを動かすパイロット回路に絞りを追加した。その結果、スプールの速度が小さくなりオーバーランが防げた。
【設計のアドバイス】
液圧回路には通常、リリーフ弁が設置してあるが、リリーフ弁には応答遅れがあり、本例のような高いサージ圧が発生する場合がある。サージングとは船の前後揺れのことである。つまり、本例のように出口を急に閉じてしまうと、流れていた液体が出口にぶつかって反射し、波として戻ってくる。