光ファイバの線引(せんびき)機は、図のようにフレームを数段積みにした縦長の構造であり、かつ重量物である。各フレームの作業面側には、ヒータ、ダイス、焼付炉等のファイバ加工装置が組み付けられ、各装置のファイバ通過部は、同一軸に組立られる必要がある。従来、各段の作業面の位置合わせは、フレーム加工後、仮組みして行い、確認後ノックピン加工していた。しかし、高さが足りずに段組立できる作業場がなく、仕方がないので、分割して仮組みすることが多く、時間と労力がかかっていた。今回、隣接するフレームをボルトで固定し、ノックピンを施した後、2つのフレームの作業面を同時加工した。次にその作業面を基準にもうひとつ隣のフレームの作業面を機械加工し、全フレームの作業面の位置出しが順にできるようにした。この方法で、仮組み確認を省いて現地組立が可能となった。


図 光ファイバー線引機の構造