狭開先溶接法は、図1のような開先形状とした溶接で、溶接材料低減、高能率、継手靭性改善、溶接変形減少の効果があり、原子力、圧力容器、鉄骨、大型産業機械に多く採用されている。なかでも図2のようなマグ溶接は、高能率でかつ自動化が容易で適用例が多い。
 表は、狭開先溶接法の適用範囲と特徴を示す。


図 1.狭開先溶接法

 30mm以上の厚板を、板厚に比べて狭い間隙で開先を対向させた高能率アーク溶接法である。


図 2.狭開先マグ溶接法


表 狭開先溶接法

【設計のアドバイス】
 間隙は板厚200mm以下で20mm以下、200mmを越えるものは30mm以下が標準である。狭開先の溶接方法としては、ミグ、マグ、ティグ、サブマージアーク溶接法がある。開先内のシールド方法と、開先側壁面の十分な溶込みを得るための電極の工夫とが必要である。