溶接品質を確保するためには、溶接作業時の気象条件の管理が大切である。雨や雪で開先面が濡れているときは、原則として溶接しない。どうしても溶接する場合は、ガスまたはエアで、開先面を乾燥させる。湿度が高いと、溶接材料の吸湿、大気からの溶接金属中への水素の浸入、開先面での水の付着などで、溶接品質に悪影響を与える。表1に示すような溶接棒の乾燥や、ガスバーナー等での開先面の乾燥を行う。また風についても同様の管理が必要であり、手溶接では約1.5m/sec、炭酸ガスアーク溶接、ミグ溶接などは2m/sec以下とし、これを越える場合はついたてや防風枠などを設けたり、ガス流量を増加したりすることが必要である。サブマージアーク溶接では、フラックスが風で飛ばされない、約15〜20m/secが許容限界である。そして、温度-10℃以下では溶接せず、どうしても0℃以下で溶接する場合は、必ず予熱する。表2は高張力鋼の予熱温度を示す。参考文献:「溶接全書 溶接施工管理・安全衛生」産報出版


表 1.各種溶接材料の限界吸湿量


表 2.高張力鋼の予熱およびパス間湿度

【設計のアドバイス】
 低温条件下では、予熱と開先面に結露する水分の除去とが重要である。